2020.4.03

南風なら県内を直撃

富士山噴火、政府会議が被害想定 北麓で木造家屋倒壊も

 富士山の大規模噴火に伴う火山灰の被害想定では、風向きの変化が比較的大きい南寄りの風が吹いたケースで山梨県内全域で灰が堆積し、地上を走る鉄道が停止すると分析した。降雨時には県内のほぼ全域で停電が発生するほか、富士北麓地域では木造家屋が倒壊する可能性がある。

 政府の中央防災会議作業部会が公表したシミュレーションで、県内の最も広い範囲で灰が堆積するのは、風向きの変化が大きい南寄りの風が吹いたケース。

 噴火3時間後から富士北麓地域、身延、南部両町の一部で灰が2~1センチ程度堆積すると想定。2日後には北杜市など一部地域を除くほぼ全域に拡大する。4~12日目にかけて峡南、峡東地域でも16~8センチ程度積もり、15日目には甲府市中心部でも8~4センチ程度の堆積を予想した。富士山周辺では富士吉田市、山中湖村の一部で64センチ以上積もるとした。

 3ミリ以下の降灰で鉄道の地上路線の運行は停止。降雨があると、3ミリ以上で停電により通信障害や上水道の断水などが起きる恐れがあり、10センチ以上では四輪駆動車も通行が不能、30センチ以上で木造家屋が倒壊することがある。

 一方、東京方面の被害が大きい西南西の風が吹くケースでは、県内は15日目で富士吉田市、山中湖村、忍野村、道志村の一部で1メートル28センチ~64センチ積もると試算した。

 降灰分布は上空の風向きに影響を受けると考えられている。山梨の降灰が最も多い南寄りの風が吹く可能性は7~9月に若干高まる傾向。東京方面に降灰が多い南西-北西寄りの風が吹くケースが9割を占めている、とした。

(2020年4月1日付 山梨日日新聞掲載)

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