2020.4.03

県内全域に火山灰

富士山噴火想定、風向きで大きな影響

 富士山の大規模噴火に伴う被害想定では、風向きによっては山梨県内でも全域で火山灰が堆積し、交通網がまひするなどして県民生活に大きな影響を及ぼす可能性が浮かび上がった。県は結果を精査した上で、具体的な対策に乗り出す考えだ。

 県地域防災計画の降灰対策では、降灰の具体的な想定は反映されていない。気象庁の降灰予報の周知、降灰時の道路と鉄道の応急対策などの記述にとどまる。担当者は「風向きにより県内にも大きな影響を及ぼす可能性がある。結果を精査し、国や隣県、市町村などと連携して対策の検討を始めたい」と話した。

 内閣府によると、電車は微量の降灰でも地上路線の運行が停止。降雨時には3ミリの降灰で停電が起きる可能性があり、3センチで四輪駆動車以外の通行が困難に。県民生活や避難に支障を来す恐れがある。

 富士吉田市富士山火山対策室は「避難には車が不可欠。要支援者を含め、早めに避難させる判断が必要になるだろう」と指摘。富士河口湖町地域防災課は「風向きや噴火の規模に応じた対応を取らなければならない」、鳴沢村総務課も「灰に限らず、噴火時には迅速に避難できる体制を整えなければ」と話した。

 JR東日本八王子支社は線路の灰を除去する装置を稼働させて対応する考え。富士急行は「関係省庁と連携して今後の対応を検討したい」とした。東京電力パワーグリッド山梨総支社は「降灰範囲や二次噴火の危険性も考えつつ、(灰を除去する)態勢を考えなければならない」とした。

(2020年4月1日付 山梨日日新聞掲載)

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