2020.4.09
富士山、学術的に解説
都留文大教授ら講義まとめガイド
都留文科大の教授らが、富士山の文化や自然などについてまとめた「大学的富士山ガイド-こだわりの歩き方」を執筆した。富士山をテーマにした講義内容を中心にまとめていて、教授ならではの学術的視点から解説している。
「大学的富士山ガイド」は、昭和堂が発行している、全国の大学がその地域の歴史文化などについて紹介する「大学的○○ガイド」シリーズの一つ。同シリーズで県内の大学が執筆を担当した本はなかった。文学部英文学科の加藤めぐみ教授(52)が発起人となり出版の準備を進めてきた。
本はA5サイズで約270ページ3部構成。同大では富士山をテーマにした講義が約10科目あり、担当する教授ら16人が執筆を担当。英文訳も載せ、外国人観光客や留学生でも読めるようにした。
第1部は、「富士山の登山客に都留市にも来てほしい」との思いから、市の歴史などを中心に紹介。富士講信者の登拝ルートの一部であることや、松尾芭蕉との関係などについてまとめた。
第2部は、富士山が芸術や文化の源泉であることを踏まえ、時代ごとにどのような存在でどう表現されてきたか解説。第3部は自然に焦点を当て湧水、環境問題などを取り上げている。
加藤教授は「富士山を観光するだけでなく、さまざまな視点から見て、知る機会にしてほしい」と話している。2300円(税別)。書店、通販サイトで販売している。
(2020年4月7日付 山梨日日新聞掲載)
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