2020.5.04

富士山「吉田口」閉鎖へ

長崎知事、地元要請で方針

 長崎幸太郎知事は1日、富士山の夏山シーズンに吉田口登下山道を閉鎖する方向で検討することを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大の防止を目的に、富士吉田市の堀内茂市長らが閉鎖を要請し、長崎知事は「要請に沿う方向で検討していく」と応じた。関係法令は感染症対策での通行止めを規定しておらず、県は昨年発生した落石事故の調査を理由に、登山道を閉鎖する方針。

 この日は堀内市長と山小屋関係者でつくる富士山吉田口旅館組合の中村修組合長が県庁を訪れ、長崎知事に要請書を手渡した。要請書では吉田口の山小屋全16施設の休業や救護所の開設見送りを挙げながら、「登山者の安全が確保できない」として、吉田口登下山道の閉鎖などを求めた。

 長崎知事は休業を決めた山小屋の判断について「苦渋の決断なんて生やさしいことではない。心から敬意を表する」と話し、「要請に沿う方向で静岡県や地元の関係団体と調整する」とした。
 関係法令では、県道の吉田口登下山道を感染症対策のために、通行を禁止できる規定はない。長崎知事は取材に「昨年、落石事故があった。登山者を守るために調査しなければいけない」とし、調査を理由に閉鎖する方向で検討する方針を明らかにした。

 吉田口登下山道は毎年、7月1日から9月10日まで開通する。富士吉田市によると、2019年は18万5807人の登山者が訪れ、富士北麓地域の夏季観光の目玉となっている。

(2020年5月2日付 山梨日日新聞掲載)

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