2020.6.08

郡内織物で施設彩る、富士吉田図書館

タペストリーや椅子、魅力発信

エントランスの壁面に掲げられたタペストリー=富士吉田市民会館

 地域の産業を身近に感じてもらおうと、郡内織物で施設を装飾する取り組みが富士吉田市立図書館で行われている。郡内織物の生地を使ったタペストリーや椅子を設置したり、歴史が分かる本を展示したりして魅力を伝えている。

 普段郡内織物に接する機会の少ない市民も立ち寄りやすい図書館でPRしようと市が企画。タペストリーは図書館入り口の市民会館エントランスに4本設置した。それぞれ縦4メートル、横1・2メートルで、清涼感を与える青を基調にした生地を選んだという。

 本棚には、ジャンルを紹介する目次の上部に生地を貼り付けたパネル(20センチ四方)を約60個掲げた。青や赤、緑のほか、富士山をデザインしたタイプもある。

 閲覧コーナーの椅子は生地を郡内織物に張り替えた。デザインはテキスタイルデザイナーの鈴木マサルさん(東京造形大教授)が手掛けており、富士山やシカが描かれている。

郡内織物の生地を使った椅子=富士吉田市立図書館

 実物を用意して各業者が使う生地の違いを説明するコーナーや、郡内織物の特長や歴史をまとめた本を集めたコーナーも作った。季節に合わせて展示内容を変更することも計画している。

 館内のレイアウトなどを担当した、市繊維産業活性化地域おこし協力隊の坂本美紗希さんは「地元の人たちに郡内織物のことを知ってもらう機会になればいい」と話している。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、図書館は事前予約制。入館者を30人に限定し、滞在時間は50分に限っている。開館時間は午前10時~午後5時。月曜休館。

 問い合わせは市立図書館、電話0555(22)0706。

(2020年6月6日付 山梨日日新聞掲載)

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