2020.6.13

富士スバルラインの早期開通を

北麓6市町村、知事に要望書

 富士吉田や富士河口湖など富士北麓6市町村の首長は10日、道路補修工事のため通行止めとなっている富士山有料道路(富士スバルライン)の早期開通を求める要望書を長崎幸太郎知事に提出した。要望書は「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、富士北麓地域の基幹産業である観光が大きな打撃を受けている」とし、観光客誘致のため早期の工事終了と開通を求める内容。県は要望や工事の進展状況などを踏まえ、開通時期を判断する。

 要望書は「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で富士北麓地域の基幹産業である観光が大きな打撃を受けている」と指摘。「富士スバルラインが営業を再開できない場合、富士北麓地域の観光産業は深刻な影響を受け、県全体の経済にも大きな影響を及ぼす」として早期開通を求める内容となっている。

 この日は堀内茂富士吉田市長や渡辺喜久男富士河口湖町長など6市町村の首長と、富士五湖観光連盟の堀内光一郎会長が県庁を訪れ、長崎知事に要望書を手渡した。長崎知事は「日本の象徴である富士山でクラスター(感染者集団)を発生させてはいけない」とした上で「思いを受け止め、検討したい」と話した。

 感染症防止対策のための通行止めは、法令上できない。県は富士スバルラインについて道路補修工事などを理由に、4月29日から通行止めとしている。工事が長引いているとして解除を2回延長していて、6月14日ごろまで通行止めとなる見通し。県は富士スバルラインの開通を見据え、「3密」を回避するため、5合目の来訪者を常時700~800人に制限する方向で検討を進めている。

(2020年6月11日付 山梨日日新聞掲載)

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