2020.7.12

河口湖、増水で放水

 山梨県内は9日、前線の影響で雨が降り、3日の降り始めから9日午後8時までの雨量は南部648.0ミリ、山中湖302.5ミリに達した。河口湖は降雨が続いた影響で水位が上昇し、県が9日から放水を開始した。放水は2018年10月以来。

 甲府地方気象台によると、降り始めからの降水量は河口湖253.5ミリ。

 県富士・東部建設事務所吉田支所によると、河口湖の水位は9日現在、6月30日と比べて約70センチ上昇。沿岸への浸水被害が起きない目安として設定された「基準水位」を77センチ上回った。現時点で浸水被害はないが、今後も降雨が予想されるため放水を決めた。

 9日午前10時に湖畔の嘯治水トンネルを開放。毎秒約6トンのペースで放水を始めた。これとは別に東京電力も放水していて、1週間ほどで適正な水位に戻す予定。湖水は桂川などに流れ込み、平時よりも増水するという。支所の担当者は「流域の水位を注視しながら放水を行っていく」と話している。

(2020年7月10日付 山梨日日新聞掲載)

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