富士吉田の魅力、動画で
フランス人ユーチューバー制作 市が依頼、五輪観光に期待
フランス出身で、インターネット上に動画を投稿する「ユーチューバー」のギヨーム・ジャマルさん(30)が20、21の両日、富士吉田市内で撮影を行っている。来年の東京五輪を前に、フランスのホストタウンとなっている市の魅力を発信し観光客増加につなげるのが狙いで、市担当者は「新型コロナウイルスの感染拡大で今すぐに訪れることはできないが、まずは魅力を知ってもらう機会になってほしい」と期待を寄せる。
市は東京五輪・パラリンピックでフランスのホストタウンになっていて、フランスの男女7人制ラグビー代表チームの事前合宿も受け入れる。市ホストタウン推進事業実行委員会が、五輪に合わせた観光やその後の旅行で訪れるきっかけにしてもらおうと企画した。
ジャマルさんは都内在住。ユーチューブで日本の文化や歴史、地場産業などを発信している。チャンネル登録者は約28万人で、日本を訪れるフランス人観光客への影響力が大きいことから、動画制作を依頼した。
ジャマルさんは「フランスでは富士山だけでなく日本の自然や神社などが人気」と話し、富士吉田市では北口本宮冨士浅間神社やふじさんミュージアム、郡内織物の工場などで撮影する。動画は約30分間にまとめ、英語と日本語の字幕を設定する。
当初は3日間滞在し、市内の小学校も訪問する予定だったが、都内で新型コロナの感染者数が増加していることなどを受けて延期となった。動画の完成も2カ月ほど遅れ、10月以降になる見通しという。
7月20日はジャマルさんが新倉山浅間公園を訪れ、富士山と五重塔(忠霊塔)などを撮影した。ジャマルさんは「公園は日本らしい風景としてフランスでも有名だが、富士吉田市にはほかにも楽しめる場所がある。動画を通じて伝えたい」と話している。
(2020年7月21日付 山梨日日新聞掲載)