2020.8.06

都市から山村「参勤交代」

道志に遊びの拠点整備へ

道志ベースの建設予定地=道志村

道志ベースの建設予定地=道志村

 解剖学者で東京大名誉教授の養老孟司さんが顧問を務める一般社団法人「養老の森」などは、同法人が道志村内に整備する森林「養老の森」そばに、首都圏在住者と地元住民らが交流できる場「道志ベース(DOSHI BASE)」を設置する計画を進めている。養老さんはアドバイザーに就任予定。首都圏住民と村民が昆虫観察などの「遊び」を通じ交流する拠点とし、インターネットによるクラウドファンディングで資金を募る。

 養老さんが提唱する、都会の人々が定期的に田舎へ行き来する「参勤交代」の暮らしを実現できる場を村内に設けようと県内外の有志が企画。2日にテレビ会議アプリを通じて開かれた養老さんの講演会で、法人の担当者が明らかにした。

 田舎の良さを発見できる拠点を目指そうと、拠点が英語で「BASE(ベース)」と表記することにちなみ、道志ベースと名付けた。同所を活動拠点に据え、昆虫観察などに取り組む「昆虫部」やコーヒー作りを楽しむ「珈琲部」ドローンを操縦して楽しむ「ドローン部」などの活動を定期的に開催する予定。

 道志ベースは、「養老の森」理事で、前村長の大田昌博さん(67)が運営するキャンプ場「オム」内の敷地約3300平方メートルに建設予定で、森林「養老の森」にほぼ隣接する。ログハウスやウッドデッキなどを整備する。資金のめどがつき次第、早ければ今秋に始めたい考えだ。

 養老の森は、昆虫や鳥などの生き物が生息する環境を整備しようと、同法人や養老さんらが2014年から整備を進めている森林。定期的に昆虫の観察会を開くほか、年に1回、養老さんの講演会を開いている。

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