2020.8.14

富士北麓題材著作17点

県立文学館閲覧室にコーナー

富士山や河口湖など、富士北麓の自然を描写した図書が並ぶコーナー=甲府・県立文学館

富士山や河口湖など、富士北麓の自然を描写した図書が並ぶコーナー=甲府・県立文学館

 山梨県立文学館は、甲府市の同館閲覧室に「富士北麓をめぐる文学 富士山と15人の作家たち」と題したコーナーを設けた。富士山や河口湖など、富士北麓の自然を題材とした著作を紹介している。

 今夏予定されていた特設展「文学の中の富士山」に連動した企画として準備を進めていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け特設展は中止になった。閲覧室では、作品数を限定し、小説や日記など17点を並べている。

 小説は、太宰治の「富嶽百景」や河口湖を舞台とした「カチカチ山」が収録された「お伽草紙」、青木ケ原樹海が登場する松本清張の「波の塔」など、文学作品からミステリーまでそろえた。富安風生の自筆で書かれた俳句を印字した「富士百句」や堀口大学の米寿を記念して刊行された「詩集 富士山」など、貴重な著作も手に取ることができる。

 視覚的にも楽めるものとして、浮世絵や富士登山の行程を軽妙なタッチで描いたイラスト集も紹介。イラスト集は登山口や馬返し、剣ケ峰などの各地点の様子を切り取った絵に、「頂上に来れば女は皆美人」など、それぞれの場面に合わせた軽口が記されている。岡田紅陽や白☆(竹カンムリに方の右が其)史朗さんの写真集も閲覧できる。

 担当者は「多くの文学作品で富士山が描かれている。地元に目を向けて興味を持ってほしい」と話している。

 27日まで(月曜休館)。閲覧室は午前9時~午後4時、無料で利用できる。

(2020年8月12日付 山梨日日新聞掲載)

広告
月別
年別