2020.9.13

5合目売り上げ「1%」

富士山、異例の夏山シーズン終了 通過車両は8割超減

 新型コロナウイルス感染防止のため、富士山に登れない異例の夏山シーズンが10日、終了した。富士山有料道路(富士スバルライン)のマイカー規制も終了したが、期間中の通過車両は6694台と昨年と比べて8割以上減少し、5合目では売り上げが例年の1%にとどまった土産物店もあった。入国制限で外国人観光客が激減したことが影響したといい、土産物店からは「インバウンドに依存しない営業を考える必要があるだろう」との声も出ている。

 県道路公社によると、7月11日~9月10日の富士スバルラインの通過車両は6694台。昨年7月10日~9月10日の4万2699台の15.7%にとどまった。観光客が利用する観光バスなどの特大車(シャトルバスは除く)は142台(前年同期1万9278台)、タクシーは144台(同1822台)だった。

 県は5合目の滞在時間を1時間以内、滞在人数を750人に設定し、観光バスの車両台数を制限したが、期間中に上限に達した日はなかった。11日以降は時間制限を撤廃、5合目の駐車可能台数(一般車308台、バス38台)を超えるまでは入場可能となる。

 富士山五合目観光協会の小佐野昇一会長は自身が経営する土産物店について「今シーズンの売り上げは例年の1%。昨年の繁忙期1日分の売り上げにも届かない」と説明。例年は外国人観光客による売り上げが大部分を占めていたため、入国制限が大きく影響したという。小佐野会長は「地域性や独自性を意識した商品を用意し、日本人観光客にアピールすることも必要になる」と話した。

 一方、今夏は吉田口登山道沿いの山小屋全16軒が休業。富士山吉田口旅館組合(中村修組合長)は来シーズンに向け、県や富士吉田市と連携し、感染防止対策に取り組んでいる。一度に受け入れる人数を定員より減らすことや、部屋に間仕切りを設けることなどを検討。中村組合長は「対策を徹底し、来シーズンは安心して登山できる環境を整えたい」と話している。

(2020年9月11日付 山梨日日新聞掲載)

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