2020.9.26

コロナ下、県内山岳遭難6割減

県内7、8月 富士山はゼロ

 今年7、8月の山梨県内の山岳遭難件数は20件で、48件だった昨年同時期に比べて6割近く減少したことが県警への取材で分かった。県警地域課によると、例年山岳遭難が多発する南アルプス、富士山で遭難が大幅に減り、県東部の低山の遭難が増加した。

 7、8月の遭難の内訳は死者2人(昨年同期比13人減)、重傷者2人(12人減)、軽傷者5人(4人減)。山系別では、県東部の大菩薩・道志山系が9件で前年から5件増加。秩父山系は7件(3件減)、御坂山系は1件(増減なし)、八ケ岳山系は1件(1件減)。新型コロナウイルスの影響で吉田口登山道を閉鎖した富士山はゼロ(3件減)、北岳に通じる登山道を通行止めにした南アルプス山系が2件(26件減)だった。

 大菩薩・道志山系では、大月市にある滝子山、高川山で4件の遭難が起きた。標高千メートル前後で首都圏から近いため、気軽に登りに訪れる人が増えているとみている。県警地域課の数野昭二次席は、低山は山全体が樹林帯で、コロナ禍で登山道の整備が行き届いていない可能性を指摘。「遭難者も準備が足りていない印象があった」と話す。

 大月市観光協会によると、今夏は単独登山者や、地図を持たずに午後から登ろうとした人が目立つという。大月周辺の低山の登山ピークは紅葉が見頃となる10、11月。大月市の登山道に詳しい元県職員の安富芳森さん(68)は「今年の夏は遭難者が多かったが、そもそも登山道に安全な道はない。油断しないで登ってほしい」と注意を呼び掛ける。

(1970年1月1日付 山梨日日新聞掲載)

広告
月別
年別