2021.5.02

勝山城跡 歴史学ぶ場に

都留市 周辺再整備、案内看板も

山林を整備する「森の学校」の受講生ら=都留市川棚

山林を整備する「森の学校」の受講生ら=都留市川棚

 都留市は、市民の憩いの場となっていた同市川棚の県指定文化財「勝山城跡」周辺の整備を進めている。荒廃した登山道の整備や雑木を伐採。戦国時代に防衛拠点として活用された経緯など勝山城を紹介する案内看板の設置も進める予定で、市担当者は「市民が地域の歴史を学べるような観光地にしたい」と話している。

 市産業課によると、勝山城は戦国時代に築城された。現在の大月市や都留市などを治めた小山田信茂が、非常時の防衛拠点「詰城」として活用していたとされ、1996年に県指定文化財になった。

 ソメイヨシノが植えられていることもあり、多くの市民の憩いの場として、「お城山」の愛称で親しまれてきた。しかし、台風による度重なる土砂崩れなどの影響で登山道や周囲の山林が荒廃していたことから、市が林業の担い手を育成する「森の学校」事業の一環で、再生に乗り出した。

 3月下旬には、森の学校を受講する市内外の生徒らが勝山城跡を訪れ、荒れた雑木林の伐採や下草刈りに取り組んだ。市は今後、登山道のルートの増加や景観整備のほか、勝山城跡の歴史などを紹介する案内看板の設置も進める予定という。

 市産業課の担当者は「周辺の整備を進め、多くの市民が地域の歴史を学べるような観光地にしたい」と話している。

(2021年4月30日付 山梨日日新聞掲載)

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