北麓観光 誘客に期待

富士吉田忍野スマートＩＣ供用

　富士吉田市上吉田に整備された東富士五湖道路の「富士吉田忍野スマートインターチェンジ（ＳＩＣ）」が、２４日から供用開始となった。周辺道路の交通の円滑化や災害時での活用が期待されている。

　ＳＩＣは富士吉田ＩＣ－山中湖ＩＣ間に位置し、道の駅富士吉田から約７００メートル南側に建設。観光施設へのアクセス向上により地域経済の活性化や、国道１３８号など周辺道路の渋滞緩和が見込まれるほか、災害時に避難者の分散化や物資、人員の迅速な派遣が可能となるとしている。

　開通に先立ち、市内で行われた式典には堀内茂富士吉田市長や天野多喜雄忍野村長、長崎幸太郎知事ら約８０人が出席。堀内市長と天野村長が式辞を述べた後、テープカットとくす玉を割って完成を祝った。

　ＳＩＣは当初、２０２０年度中の完成を見込んで１９年度に着工。硬い地盤と空洞が見つかったことなどで完成時期が２度にわたって延期となっていた。

　堀内市長は「富士山噴火に備えて新しい逃げ道ができたことがなによりもありがたい。ここを玄関口として、富士北麓が観光地として多くの人を迎えることができるよう万全を期してやっていきたい」と話していた。

(2022年7月25日付 山梨日日新聞掲載)