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2018.8.31 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 登山 /

2018富士登山者アンケート[4]<入山料>

 山梨、静岡両県が任意徴収している保全協力金(入山料)は、「払った」と回答した人が80.0%に上った。金額はほとんどが千円で、現地での支払いだった。

 支払った理由について、愛知県瀬戸市の男性(63)は「山が汚くなっているので、環境を良くするために使ってほしい」と回答。京都府宇治市の男性(48)は「声を掛けられて入山料の存在を知った」といい、「富士山という特別な場所にこれだけたくさんの人が来るのだから支払った方がいい」と答えた。「登山者の安全確保のために、登山道の維持や管理に使ってほしい」(神奈川県平塚市の63歳男性)との意見もあった。

 一方、支払わなかった理由では新潟県柏崎市の男性(29)が「登山時は急いでいて、下山時は疲れていた。同行者も支払わなかった」と回答。このほか、「強制ではない」「知らなかった」「払う場所が分からない」などがあった。

 支払い方法は「現地」が93.8%、次いで「ツアーでの団体納付」が5.6%だった。インターネット納付は0.6%で、コンビニエンスストアでの支払いはなかった。事前に支払わなかった理由としては「天候が変わることもあるので現地で払うのが便利」などの声があった。

 入山料の望ましい使い道について複数回答で尋ねたところ、「登山道の維持補修」が68.5%で最も多く、「環境配慮型トイレの整備」(56.5%)と「救護所の運営」(15.5%)が続いた。上位3項目は昨年とほぼ同じだった。現在は任意の徴収について、「義務化してもよい」と話す人もいた。

 「自然保護団体への助成」(13.0%)、「文化的価値の発信」(12.5%)、「産業廃棄物の処理」(11.5%)、「登山マナー啓発のパンフレット作成」(7.0%)、「噴火への対策」(7.0%)の順。「その他」では、「下山道の7合目付近に自動販売機を設置してほしい」などの意見があった。
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