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富士山世界遺産の歩み

 富士山の世界遺産登録への歩みは、日本が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産条約を批准した1992年に始まる。

出来事
1992年 6月 世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」が国会で批准
12月 山梨、静岡両県の自然保護グループでつくる「富士山を世界遺産とする連絡協議会」が発足
1993年 5月 富士山を世界遺産とする連絡協議会が旧環境庁に富士山を世界自然遺産候補とするよう要望
1994年 3月 富士山を世界遺産とする連絡協議会が100万人署名運動をスタート
6月 富士山を世界遺産とする連絡協議会が220万人の署名を添え、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦を働き掛けるよう求める要望書や請願書を国や衆参両院に提出
11月 山梨、静岡両県の文化・自然保護団体で組織する「富士山を考える会」が衆参両院議長に請願
12月 「富士山の世界遺産リストへの登録に関する請願」を衆参両院で採択
1995年 11月 富士山地域の自然環境保全と適正な利用を推進する具体的な対策を協議するため、旧環境庁、山梨、静岡両県、地元市町村の代表を構成員とする富士箱根伊豆国立公園地域環境保全対策協議会を設置
1998年 11月 山梨県と静岡県が富士山を国民の財産として、世界に誇る日本のシンボルとして後世に引き継いでいく決意を確認した「富士山憲章」を制定<18日>
2000年 11月 文化財保護審議会の世界遺産条約特別委員会が「富士山を世界遺産候補として推薦すべきだ」とする報告書をまとめ、同審議会に提出
2001年 4月 山梨県富士吉田市が富士山に関する観光、環境施策を充実させるため「富士山課」を設置<1日>
2003年 3月 世界自然遺産候補地として、国の検討会で富士山など17地域が浮上(4月に2地域が追加され19地域に)<25日>
5月 山梨、静岡両県が環境省などに富士山が最終候補地に選定されるよう求める要望書を提出<22日>
国の検討会が最終候補地を選定。富士山と南アルプスは世界自然遺産候補から外れる<26日>
6月 山本栄彦山梨県知事(当時)が6月定例県議会で、富士山の世界文化遺産登録を目指す方針を表明
2005年 3月 世界文化遺産登録を目指し、中曽根康弘元首相ら政財界人らが「富士山を世界遺産にする国民会議」の発起人会を立ち上げる<30日>
4月 富士山を世界遺産にする国民会議がNPO法人として発足<25日>
7月 山梨、静岡両県が文部科学省と文化庁に対し、富士山の世界文化遺産登録に向けての要望書を提出<4日>
9月 山梨県庁に「富士山世界文化遺産登録庁内プロジェクトチーム」が発足<1日>
10月 山梨県庁に「富士山世界文化遺産登録県推進本部」が発足<24日>
11月 山梨県と富士北麓5市町村などが「富士山世界文化遺産登録県推進協議会」を設置(2006年3月に西桂、身延両町が参加)<22日>
12月 山梨、静岡両県と地元10市町村などで構成された「富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議」が発足。世界文化遺産登録に向けた活動をスタート<19日>
2006年 4月 山梨、静岡両県関係の国会議員が「富士山を世界遺産にする国会議員の会」を立ち上げる<27日>
5月 「山梨県学術委員会」が発足<17日>
6月 富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議の2県学術委員会の初会合。富士山を世界文化遺産に推薦するための資産の検討、評価作業がスタート<27日>
10月 山梨、静岡両県でつくる学術委員会が、名称や中核的な遺跡など遺産の概要を説明する「暫定リスト素案」をまとめる<19日>
11月 富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議が、文化庁に提出する暫定リスト素案を決定。資産名称は「富士山(Mount Fuji)」とし、普遍的価値、資産候補などを掲載。10日に素案を文化庁に提出<10日>
12月 「文化庁世界遺産特別委員会」が開催
2007年 1月 富士山を含め5件を世界遺産暫定リストに登載<29日>
6-7月 ユネスコの第31回世界遺産委員会(ニュージーランド)で、富士山が推薦予定候補となる
11月 山梨県や富士山ろくの市町村でつくる富士山世界文化遺産登録県推進協議会が2011年度中の登録実現を目指すことを確認<8日>
2008年 11月 地元が要望していた「富士山」ナンバーの交付が始まる<4日>
2009年 1月 構成資産候補の見直しなどにより、当初予定していた2011年度の登録実現を断念
2010年 7月 富士五湖の文化財指定に必要な同意取得や包括的保存管理計画策定に関わる国の省庁との調整に時間を要するため、推薦書原案の提出時期を1年先送り<28日>
富士吉田市や東京大が環境保全協力金導入の賛否などを聞くアンケートを実施
2011年 2月 富士五湖の文化財指定にほぼすべての権利者が同意し、山梨県が富士五湖を名勝に指定するよう文化庁に意見具申
5月 文化財審議会が文部科学相に対し、富士五湖を名勝に指定するよう答申。(9月に名勝指定を告示)<20日>
6月 富士山麓の北富士、東富士両演習場を保全管理区域とすることに地元が同意
7月 富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議が、富士山の価値を証明する推薦書原案を了承、文化庁に提出<27日>
9月 文化審議会の世界文化遺産特別委員会と文化庁の諮問機関である文化審議会文化財分科会が「富士山」と「武家の古都・鎌倉」(神奈川県)について、世界文化遺産に推薦することを了承。これを受け、政府が世界遺産条約関係省庁連絡会議を開き、推薦を決定。ユネスコに推薦書暫定版を提出<28日>
11月 文化財審議会が文科相に対し、静岡県の人穴富士講遺跡など5件を、史跡に指定されている「富士山」に追加指定するよう答申<18日>
ユネスコが、山梨、静岡両県が世界文化遺産登録を目指す富士山についての推薦書暫定版を受理したことを政府に通知<24日>
11月定例山梨県議会で、2月23日を「富士山の日」とするための条例を可決<14日>
12月 山梨、静岡両県などが、富士山の世界文化遺産登録活動を広めていくための組織「富士山世界文化遺産両県県民会議」の設置を正式決定<22日>
2012年 1月 文化審議会の世界文化遺産特別委員会が、ユネスコに提出する「富士山」と「武家の古都・鎌倉」(神奈川県)の推薦書正式版を了承<12日>
世界遺産条約関係省庁連絡会議で、「富士山」と「武家の古都・鎌倉」の2件を、世界文化遺産に登録するようユネスコに推薦することを正式決定<25日>
政府が「富士山」と「武家の古都・鎌倉」の世界文化遺産登録を求め、ユネスコに正式な推薦書を提出。国内の手続きが終わる
2月 山梨県が2月23日を「富士山の日」に制定。富士山の豊かな自然、美しい景観、富士山に関する歴史、文化を後世に引き継ぐことを期する日とする
富士山の世界文化遺産登録に向けた機運を盛り上げるため、山梨、静岡両県などでつくる「富士山世界文化遺産両県県民会議」が発足
山梨、静岡両県の国会議員による「富士山の世界文化遺産登録推進議員連盟」を設立<23日>
3月 富士山の世界文化遺産登録実現に向けて環境省と外務省、文化庁、林野庁が「富士山の世界遺産登録に関する推進会議」を設置<12日>
5月 山梨県が設置する「県富士山世界遺産センター」(仮称)の設置場所が、富士河口湖・県立富士ビジターセンター敷地内に決定
6月 文化審議会が、富士山の吉田口登山道3カ所計約180メートルについて、史跡(文化財)に指定するよう文部科学相に答申。今回の指定で全ルートが史跡に<15日>
7月 富士山の世界文化遺産登録の可否を決めるユネスコ世界遺産委員会が、2013年6月、カンボジアの首都プノンペンで開催されることが決まる
8-9月 富士山が世界文化遺産にふさわしいか審査する国際記念物遺跡会議(イコモス)の現地調査が行われる。山梨、静岡両県で、世界遺産の要素となる構成資産25件を審査<8月29日~9月2日>
12月 イコモスが日本政府に対し、追加情報の提出を要請。名称変更や構成資産「三保松原」(静岡市)の除外を求める
2013年 1月 富士山の世界文化遺産登録に向けたPR活動として横内正明山梨県知事が渡仏。パリでユネスコ世界遺産センター所長との面談や各国大使を招いたレセプションを行い、霊峰の文化的価値などをアピール
山梨県や富士北麓市町村が、富士山の世界文化遺産登録を見据え、観光客に富士山の文化的価値を伝えるボランティア「富士山世界遺産ガイド」を立ち上げ<27日>
2月 日本政府がイコモスの要請に対する回答書を提出。見直しを提案されていた名称については、「富士山」から「富士山と信仰・芸術の関連遺産群」に変更。除外を提案した構成資産「三保松原」に関しては応じず<28日>
4月 イコモスが「登録」を勧告。「三保松原」の除外を求める<30日>
6月 第37回世界遺産委員会で富士山の世界文化遺産登録が決定。「三保松原」は構成資産として登録することを認める<22日>
7月 富士山の世界文化遺産登録を記念したレセプションが、東京都千代田区の帝国ホテル東京で開かれる。登録実現を喜ぶとともに、富士山を後世に守り伝えていくことを誓い合った<12日>
世界文化遺産である富士山の文化的価値を観光客に伝えようと、県や富士北麓市町村が要請した「富士山世界遺産ガイド」が活動を開始<22日>
8月 山梨県が知事政策局に新設した富士山保全推進課が業務開始。世界文化遺産の富士山と構成資産の保全管理や登山者の安全対策を一元に担当<5日>
2014年 2月 富士山世界文化遺産学術委員会の初会合が都内で開かれ、保全の取り組みに関する議論をスタート<26日>
3月 富士山の保全策などについて山梨、静岡両県の関係者らが話し合う「富士山世界文化遺産協議会」の作業部会が富士吉田市内で開かれ、両県が今後の保全策の方向性を示す全体構想(ビジョン)の構成案を提示<14日>
自民党の国会議員有志が、世界文化遺産に登録された富士山の保全策を話し合う議員連盟を設立<19日>
富士山世界文化遺産協議会が、イコモスが指摘した問題点への対応をまとめた全体構想・戦略の素案を決定。両県が登山道に収容できる登山者数を調べるなど、登山者数の管理や景観改善について方向性を示す<26日>
4月 世界文化遺産に登録された富士山の認定書授与式が外務省で行われ、横内正明山梨県知事と川勝平太静岡県知事が、岸田文雄外相からユネスコが発行した認定書のレプリカを受け取る<21日>
5月 世界文化遺産になった富士山の保全状況報告書の作成に向け、県の保存活用推進協議会が「4合目・5合目部会」の協議をスタート、初会合<15日>
10月 世界遺産がある自治体の首長らが保全や観光活用について話し合う「世界遺産サミット」が京都市で初めて開催され、富士河口湖町など17道府県の26市町村が参加<24日>
12月 山梨県が世界文化遺産・富士山で多くの観光客、登山者を受け入れる4、5合目の全体構想(グランドデザイン)を策定する検討委員会の初会合を都内で開催。検討委は、イコモスが4、5合目売店などのデザインの改善を勧告したことを受けて設置<15日>
2015年 1月 富士河口湖・山梨県立富士ビジターセンター敷地内で県富士山世界遺産センター(仮称)の安全祈願祭と起工式<22日>
富士山保全に関する施策の基本理念を盛り込んだ、県世界遺産富士山基本条例の素案を山梨県がまとめる<27日>
3月 静岡県議会で、富士山の価値を後世に引き継ぐため、行政と民間が協力して景観や自然環境の保全に努めるとした条例が全会一致で可決、成立<11日>
富士山の価値を後世に引き継ぐために、保全施策の基本理念を定めた山梨県世界遺産富士山基本条例が県議会で、全会一致で可決<16日>
世界文化遺産・富士山の保全状況を審査するイコモスが24日までに、山梨、静岡両県がまとめた富士山保全の各種戦略案の内容照会への回答で、富士山への来訪者を制限する新手法の検討を求める認識を文化庁に伝えた。全般的な内容は「おおむね理解した」と評価
4月 山梨県が「富士山世界遺産ガイド」の養成講座を開始<18日>
7月 山梨県立富士山世界遺産センターの所長に、総合地球環境学研究所(京都市)の秋道智弥名誉教授を内定したと県が発表<22日>
10月 富士山世界文化遺産協議会の作業部会が開かれ、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する保全状況報告書の基になる保存管理計画や全体構想・戦略の最終案を了承<16日>
富士山世界文化遺産協議会が、保全状況報告書の最終案になる計画や各戦略を決定。2018年夏までに1日当たりの望ましい登山者数を設定することなどが柱<23日>
12月 文化庁が世界文化遺産・富士山の保全状況報告書を、文化審議会の特別委員会と部会で初めて示す<21日>
2016年 1月 政府が28日までに、世界文化遺産・富士山の保全状況報告書をユネスコに提出。2018年夏までに1日当たりの望ましい登山者数を設定することなどが柱。報告書は7月にトルコのイスタンブールで開かれる世界遺産委員会で審査
2月 富士山世界文化遺産協議会が、ユネスコに提出した富士山の保全状況報告書を同協議会ホームページ(HP)で公開<19日>
5月 ユネスコが、世界文化遺産の富士山の保全状況報告書について、2018年12月までに再度提出するよう求める決議案を公表。6項目について指摘<27日>
世界文化遺産・富士山の保全に向け、山梨県などがユネスコに提出した保全状況報告書について、ユネスコの諮問機関であるイコモスが27日夜に公表した決議案で、「多くの関係機関で持続可能な管理体制をつくった努力を歓迎する」と大筋で承認したことが、県などへの取材で判明<28日>
6月 山梨県富士山世界文化遺産保存活用推進協議会が、世界文化遺産富士山の構成資産のつながりを知ってもらおうと公式ガイドブックを作成。ユネスコに提出した保全状況報告書で示した情報提供戦略の一環
富士山の世界文化遺産登録決定から3年となった22日、文化的背景や自然の発信拠点を担う「山梨県立富士山世界遺産センター」が富士河口湖町船津にオープン
富士山麓の建築物の規模や位置など、景観配慮の手続きを定めた山梨県の「富士山景観配慮条例」が施行。世界文化遺産である富士山の景観と調和が取れた開発を目指す<24日>
7月 ユネスコの世界遺産委員会が、山梨、静岡両県がまとめた世界文化遺産「富士山」の保全状況報告書を承認<13日>
9月 山梨、静岡両県が閉山日を9月10日に統一
2017年 2月 富士山世界文化遺産学術委員会で、登山者数や山小屋の宿泊率など来訪者の適正管理に向けた11項目の指標の素案を提示<10日>
NPO法人富士山世界遺産国民会議の理事長に元文化庁長官の青柳正規氏を選任<28日>
11月 世界文化遺産富士山の保全などを啓発するイベント「ジャパン・イズ・ビューティフル」が、東京・西麻布の「コートヤードHIROO」で開かれる<3日~25日>
県立富士山世界遺産センター南館の来館者が10万人超え<16日>
12月 静岡県富士山世界遺産センターが開館<23日>
2018年 3月 富士山世界文化遺産協議会で「吉田口登山道で1日当たりの登山者が4千人を超える日を減らす」ことなどを盛り込んだ保全状況報告書案を承認する<27日>
11月 2回目の保全状況報告書案を提出<29日>
2019年 7月 アゼルバイジャンで開かれた世界遺産委員会で保全状況報告書を承認。「(遺産の)管理は十分に機能している」と評価を受ける。2020年12月までに3回目の報告書提出を求められる<4日>
2020年 2月 有識者による専門委員会が、富士山保全協力金について登山者から任意で集める方式から強制徴収に切り替えることで合意。2021年3月までに骨子案をまとめる<17日>
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