放送文化基金賞に「富士山」

県内テレビ３社　共同制作で初

　テレビ放送開始３０周年を記念し、山梨放送、テレビ山梨、ＮＨＫ甲府放送局が共同制作、同時放送した「やまなしテレビスペシャル３０中継大特集・富士山」が２２日、財団法人放送文化基金の第１６回放送文化基金賞（個人・グループ部門）を受賞した。ＮＨＫと民放との共同制作番組が放送文化基金賞に選ばれたのは初めて。

　同番組は、昨年９月３０日に放映。富士山頂や風穴など県内９カ所からの中継で富士山を立体的にとらえるとともに、県内全市町村の代表を招いてのクイズなど、視聴者参加を取り入れたバラエティーに富んだ内容だった。９０分間、生中継した。地域の全放送局が参加した共同制作は全国初の試みで、地域社会における放送の新しい可能性を切り開いた点などが高く評価された。

　放送文化基金賞は、放送文化の発展と向上に寄与した個人・グループの２部門に賞を贈るもので、年１回、全国のＮＨＫ、民放、独立プロダクションなどから応募、推薦を募っている。

　今回は番組部門に９４件、個人・グループ部門に２３件の応募があり、合計２１件が受賞した。贈呈式は６月１５日、東京・内幸町の日本プレスセンターで行われる。　【当時の紙面から】