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2020.6.16 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 6月 /

吉田口登山道に説明板

富士吉田市教委設置 歴史遺産の由来紹介

 富士吉田市教委は15日、「歴史の道(富士山吉田口登山道)整備活用推進事業」として、富士山1合目から5合目までの吉田口登山道に、歴史的遺産についての説明板と合目ごとの標識や道標を設置した。

 吉田口登山道を歴史的な遺産と位置づけ、市民の憩いの場、観光ルートとして活用するのが目的。同市教委職員10人が、富士山五合目から下山しながら設置作業を行った。

 説明板は、俗界と聖界の境界といわれる「馬返し」をはじめ、「鈴原神社」(1合目)、「御室浅間神社」(2合目)、2―3合目の中間にある「女人天上」、「三軒茶屋」(3合目)、「御座石」(5合目)の6つの遺産について、歴史や由来を説明。155センチの支柱に富士山形のベニヤ板を取り付け、名称と写真、解説文を入れている。

 標識は、1合目(標高1520メートル)―5合目(同2305メートル)に、目印として各合目と標高を記した支柱(高さ80センチ、縦横15センチ)を立てた。道標は、滝沢、細尾野の両林道と交差する地点など、迷いやすい個所に設置した。

 同市教委によると、吉田口登山道は、県富士山有料道路(富士スバルライン)が開通した1964年以降、利用者数が激減した。しかし最近はアウトドアブームも手伝って麓から登りながら、自然や歴史に親しむ登山者が増加傾向にあるという。吉田口登山道には以前設置された道標があるが、長年の風雨にさらされ、老朽化が目立っていた。

 同市教委は「歴史のある、古くからの登山道を多くの人に知ってもらいたい」としている。 【当時の紙面から】

(2000年6月16日付 山梨日日新聞掲載)
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