山梨周遊 全国でＰＲ

富士河口湖観光連盟 職員派遣し営業

　富士河口湖町観光連盟は３月中旬から、連盟スタッフが全国各地を巡り、現地の旅行会社に同町内を含めて県内観光地の魅力をＰＲする事業を始める。新型コロナウイルス禍でインバウンド（外国人観光客）需要が見込めないことから、県内の観光地を巡る周遊観光を提案し、国内観光客の取り込みを図る。

　連盟は東北、関東、大阪、九州方面の班に分けてスタッフを計４人派遣し、北海道と沖縄県を除く全国各地の旅行会社で営業活動を展開。営業ルートはスタッフに一任する。スタッフは宿泊先を変えながら毎日移動し、研修も兼ねて近くの観光地を巡る。期間は１カ月ほどを予定しているが、延長する可能性もある。

　旅行会社での営業の際には、連盟に加え、提携する御坂町観光協会、一宮町観光協会、昇仙峡観光協会、大月市観光協会、都留市観光協会などの観光ガイドブックを配布。昇仙峡や果樹産地、富士山や富士五湖を数日かけて巡る周遊観光を提案する。

　連盟によると、富士河口湖町内ではコロナ禍以前から東京圏の観光客が日帰りで訪れることが多く、他地域の観光客を呼び込んで宿泊を含む長期滞在者を増やすことが課題だった。コロナ禍以降は町内の観光消費の約５割を占めていたインバウンドが失われたことから、大規模な営業活動を通じて国内観光客の取り込みを図ることにした。

　連盟の山下茂代表理事は「地域それぞれで観光客を誘致するのは限界に来ている。県内の観光地が手を結び、観光を盛り上げたい」と話している。

(2022年2月18日付 山梨日日新聞掲載)