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2021.7.15 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 自然 /

ニホンカモシカ

 日本にしか生息しない固有種で体長1~1.2メートル。岩場や急斜面の森に暮らし、消化しやすい広葉樹の葉や芽などを好んで食べる。乱獲と森林伐採で個体数が激減したため、1955年に国の特別天然記念物に指定された。全国では本州、四国、九州の山岳地帯で、山梨県内では富士山、南アルプス一帯、八ケ岳などの山地とその周辺に生息。高山の厳しい自然に耐えて生きる姿から、1964年に「忍耐・努力」を表す「山梨県の獣(県獣)」に制定された。

 富士山に生息するニホンカモシカが近い将来絶滅する恐れがあることが2021年、山梨県富士山科学研究所の調査で分かった。研究所の調査では、2020年の個体数は2017年から半減したとみられ、カモシカが生息する富士山の高山帯で、餌となる高山植物がニホンジカと重なっていることが判明。生存競争が生じていることが要因として考えられるという。近年シカは高山帯に生息域を拡大しており、もともと個体数の少なかった富士山で生息するカモシカを脅かす存在になっている。

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