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2021.7.20 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 7月 /

富士山頂の実験用公衆トイレ 22日めどに供用開始

 富士山頂で、し尿を外に出さない自己完結型公衆トイレの実現を目指している山梨、静岡両県は18、19の両日、実証実験用トイレの資材を静岡県側からブルドーザーで山頂に運び上げた。組み立てが終わり次第、供用を開始する。

 実証実験用トイレは、バイオコンポスト式と水洗循環式の2種類。富士山頂という厳しい気象条件の中でも想定通りに機能するか確認するデータを集める。

 設置場所は吉田・須走口下山道付近の山頂で、おがくずを使ったバイオコンポスト式は1施設内に便器を2基備えている。水循環式はテント型施設に便器が1基。2施設で1日400人程度の処理量があるという。予定では22日から8月26日までを使用期間としている。

 トイレ施設は東京と神奈川の企業が無償で提供。利用者数など使用環境データ収集や管理を担当する人員も両社が派遣する。使用は200円を目安にしたチップ制とし、協力企業の負担を補てんする。両社負担以外の、運搬やデータ分析などの総事業費は1030万円で、両県が負担する。

 実証結果は、今秋発足する「富士山トイレ処理システム検討委員会」での論議にも利用する。 【当時の紙面から】

(2001年7月20日付 山梨日日新聞掲載)
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