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2019.6.26 所属カテゴリ:

山梨県立富士山世界遺産センター

世界遺産センター

 山梨県が富士河口湖町船津に建設。2016年6月22日オープン。富士山の持つ多様な自然美を伝えながら、富士山の文化的価値を分かりやすく発信するのが役割。

 世界遺産センターは、旧県立富士ビジターセンターの北館と、隣接して新たに建設された南館=写真右上で構成。南館は鉄筋コンクリート一部鉄骨造り一部2階建てで、延床面積は約1500平方メートル。

 

 

冨嶽三六〇

 展示の目玉となるのが「冨嶽三六〇(ふがくさんろくまる)」=写真右下。吉田口登山道の馬返しより上の富士山を模したオブジェで、台座は直径約15メートル、高さ約3メートル。来館者は富士山5合目の「御中道」になぞらえた2階の回廊を歩き、全方位から見学できる。壁面には富士山の地史だけでなく、伝説、芸術などもまとめた年表があり、歴史を学べる。

 冨嶽三六〇を覆う強化和紙には、さまざまな色の照明が当たり、富士山の四季や自然を再現。オブジェ正面の大型スクリーンの映像と連動し、富士山の自然と人との関わりを表現する。オブジェ内側には「胎内ビジョン」と呼ばれる3面スクリーンがあり、富士山の信仰や芸術、伝承をテーマにした映像が流れる。

 2017年には世界から共感される展示物として、「COOL JAPAN AWARD(クール・ジャパン・アワード)2017」を受賞。同アワードは日本国内の魅力を発掘しようと、外国人が審査員を務めていて、県内からの受賞は初めて。

 1階の床には、富士山を中心にした直径約20メートルの地図が描かれ、各地から富士山を訪れる巡礼路や世界遺産の構成資産を紹介。円形の展示空間をかたどる壁面にも、世界、日本各地の「ご当地富士」、富士山の自然史、地史などの解説を展示する。また、吉田口と大宮・村山口(富士宮口)の登山道を麓から山頂まで登る映像を短縮し、登山を疑似体験できるほか、江戸時代の登山者の日記を基に当時の登山を再現したアニメもある。

 こうした展示は約30種類に上る。より理解を深めてもらおうと、県は専用アプリを開発し、世界遺産センターでスマートフォンやタブレット端末を活用した7言語対応の展示案内、AR(拡張現実)による情報提供などのサービスを展開。入口で端末にアプリをダウンロードして、展示にかざせば、手のひらに解説や映像を得られる仕組み。最新の技術を用いて、利便性だけでなく来館者に楽しみも提供する。

 1、2階を貫く壁面には、画家山口晃さんが描くシンボル壁画「冨士北麓参詣曼荼羅」が掲げられている。横7.7メートル、縦5.4メートルの巨大壁画。日本の伝統的な大和絵の手法を取り入れた作風で、夏の富士山を山口さんの視点で表現し、その迫力は来館者を引きつける。

 センター前の広場にある大きな羽の造形は、国内外で人気の「エンゼルウイング」のフォトスポットとして関心を集める。壁面に横5メートル、縦1.5メートルのカラフルな羽のパネルが貼られていて、中央に立って写真を撮ると天使の羽が生えたように映る。

 一方、北館は1970年11月、当時富士山北麓において唯一の観光利用案内施設「県立富士ビジターセンター」として開館。1998年7月、建物の老朽化および施設・内容を拡充させる形で敷地内に新たに建設した。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約1670平方メートル。

 1階には、自然・信仰・芸術ごとのテーマで構成された展示室や富士山や山梨のおみやげなどを扱うショップがある。案内所横には、富士講の行者が着用した行衣や金剛づえ、編みがさが備えられ、無料でレンタルして記念撮影することができる。2階には、富士山が一望できる展望広場を設けている。

 南館は毎月第4火曜日休館。北館は年中無休。開館および閉館時間は季節により異なる。入館無料(南館は開館当初入館料が必要だったが2019年4月から無料)。

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