炭を「火災防ぐお守り」に
「吉田の火祭り」には、大たいまつの炭を集めてお守りにする風習がある。毎年、祭りの後には、富士講の信者らが炭を袋につめる様子がみられる。
ふじさんミュージアムによると、風習が盛んになったのは、明治以降に交通機関が発達し、火祭りに遠方からも信者らが参加するようになってから。遠方から来た信者が神聖な火祭りのご利益を地元の人にも届けたいと思い、炭を持ち帰りだしたと考えられるという。火祭りで過去に火災は起きていないと伝えられていて、炭を袋に入れて軒先につるしたり、玄関に置いておいたりすると火事を防ぐと信じられている。
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