2023.3.29

御師料理お披露目会

富士吉田 川魚、香物メニュー再現

 富士講信者の宿坊だった御師の家で提供されていた御師料理を継承しようと、富士吉田市内の御師らは26日、富士吉田市上吉田4丁目の上文司家で御師料理のお披露目会を開いた。

 市関係者を招き、女子栄養大の向後千里特任教授が配膳方法や食事の作法、日本食の中での位置づけなどを解説。御師の家の関係者が焼いた川魚やみそ汁、香物などを振る舞った。

 企画は、市が2016年から取り組む、御師料理の保存、継承に向けたプロジェクトの一環。新型コロナウイルス感染拡大の影響で活動は約4年ぶりとなった。お披露目会を前に、市内の御師の家の関係者ら約20人は御師料理の移り変わりや継承の意義などを学び、市内に残る献立や、江戸時代や明治時代の文献を用いて料理を再現してきた。

 向後特任教授は「富士山信仰と結びつき、江戸時代以降の料理の形式を残す御師料理は貴重。御師団を中心とした、料理を継承する仕組み作りが重要だ」と話した。

(2023年3月27日付 山梨日日新聞掲載)

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