2025.6.03

スバルライン通行料上げ 10月から3割 修繕に充当

 山梨県は29日、富士山有料道路(富士スバルライン)の通行料金を10月から約3割値上げする方針を明らかにした。開通から60年以上がたち、大規模修繕が想定されるため。往復2100円の普通車は、700円程度の値上げが想定される。通行料を維持管理費用に充てる「維持管理有料道路」としての料金徴収期限も、2049年まで延長する方針。
 県道路整備課によると、富士スバルラインは1964年4月に開通。2005年の一般有料道路としての料金徴収期限後、維持管理有料道路となった。今年9月末が20年間の料金徴収期限だが、県は49年12月26日まで期限を延長することとし、25年間で想定される維持管理費用を積算して全種別の料金を3割程度値上げする方針を固めた。
 現在の通行料金は往復で普通車が2100円、大型観光バスなどの特大車が8040円などとなっている。
 富士スバルラインは開通後60年以上が経過し、今後はのり面や橋の大規模修繕が必要になる見通し。厳しい自然環境で老朽化が通常の道路より早く、人件費や資材費の上昇も考慮したという。24年度の通行台数は32万9614台で、通行料金収入は約4億8千万円。

(2025年5月30日付 山梨日日新聞掲載)

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