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2022.12.22 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 12月 /

「富士山の日」静岡県が制定

2月23日 山梨は静観

 静岡県議会は21日、富士山の世界文化遺産登録に向けて県民運動を盛り上げようと、2月23日を「富士山の日」とする条例を全会一致で可決した。川勝平太知事の発案で、語呂合わせで覚えやすい日付を選んだ。

 条例は、県の責務として「富士山を後世に引き継ぐための県民運動の促進に努める」と定めている。

 県は来年2月23日、富士山の日や条例の趣旨を周知するイベントなどを計画中。川勝知事は「さまざまなプロジェクトを始めたい」と意気込んでいる。

 ただ、パブリックコメント(意見公募)では県民から「唐突だ」「なぜ2月23日なのか」などの声が寄せられ、県議会でも「拙速」との指摘があった。共に富士山の世界文化遺産登録を目指す山梨県にも連携を呼び掛けたが慎重姿勢で、静岡県だけで条例を制定することになった。

 山梨側では富士河口湖町が2001年に単独で2月23日を富士山の日として条例で制定。同町とは別に富士吉田市なども制定に向けて動いた経緯がある。

 今回の静岡県側の動きには、横内正明知事が「住民のコンセンサスが図れない」と慎重な姿勢のほか、富士北ろく地域の市町村長の多くが「急な話で現時点では同調できない」との見解を示している。 【当時の紙面から】

(2009年12月22日付 山梨日日新聞掲載)
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