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2020.5.03 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 5月 /

世界的に貴重な発見 山中湖のマリモ

 富士山麓の山中湖に“マリモ”族の1種が生息していることが、2日東大理学部の植物学本田正次教授によって認められた。寒冷地にのみ生息するという学界の定説を破って、南の富士山麓でもマリモが発見されたことは、世界的にも貴重なことだという。

 このマリモは、先月18日山梨県南都留郡中野村山中小学校6年生が理科の研究時間中、山中湖畔染尻地内に無数に繁殖しているのを見つけたもので、直径2センチ前後というアメ玉大の小型マリモ。わが国では有名な阿寒湖のほか青森県下北半島の左京沼がマリモ生息の最南地点とされていた。本田教授の調査の結果、これはマリモに似たマリゴケではなく、間違いなくマリモ族の一種である。 【当時の紙面から】

(1956年5月3日付 山梨日日新聞掲載)
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