入会の歴史を紹介

　山梨県の富士吉田市外二ケ村恩賜県有財産保護組合（吉田恩組、渡辺正志組合長）は組合要覧「森林と創造」を作製。組合や入会の歴史や現状、森林保全の取り組みなどを紹介。渡辺組合長と元五輪男子マラソン選手の瀬古利彦さんの対談も収載している。

　富士吉田市、山中湖村、忍野村忍草地区の旧１１村が築き上げた入会の歴史を年表で振り返り、組合が管理する森林の概要などを地図で説明。北富士演習場で行っている恒例の野焼き「火入れ」や、入会を解説する絵本やＤＶＤなどを地元の小学校に配布する活動を紹介している。

　森林を維持するために行っている間伐や下草刈り、木質バイオマスの活用事業、２０２０年７月に開設した森林学習施設の概要も掲載している。

　瀬古さんは現役時代から合宿で富士北麓地域を訪れることが多かった。富士山周辺での駅伝大会を企画したこともあるといい、森林資源の活用や富士山の自然とスポーツや観光を結びつける方策などについて渡辺組合長と語り合っている。

　要覧はＡ４判、カラー２６ページ。２千部作成し、市立図書館などに配布。