1つ前のページに戻る

2022.11.13 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 11月 /

富士山と泰山が「友好山」提携

霊峰懸け橋に日中交流 世界遺産登録へ弾み

 世界文化遺産登録を目指す富士山と中国の霊峰・泰山(1545メートル)が12日、「友好山」提携を結んだ。山梨、静岡両県の観光業者や市町村などでつくる日本富士山協会(会長・堀内光雄衆院議員)と、泰山のある山東省泰安市が同日、協定に調印した。

 都内のホテルで行われた協定書の調印式には、山梨、静岡両県、泰安市の関係者らが出席。堀内会長は「協定締結によって、日中両国民が将来に向けさらに確固たる友情の基礎を築くことができたと確信している」とあいさつ。泰安市の林華勇副市長は「泰山と富士山は両国のシンボル。協定締結を機に歴史、文化、環境保全などの分野での交流を積極的に推進したい」と述べ、堀内会長と協定書を交わした。

 富士山と泰山の友好山提携協定書では、(1)両山地域の自然、文化、歴史産業などの分野での交流、協力を積極的に推進する(2)相互に情報交換するほか、双方で友好山提携や両山地域の自然、文化などに関する情報提供を行う-ことをうたっている。

 泰山は道教の聖地とされ、歴代皇帝らが天地を祭る「封禅の儀式」を行った地として知られる。1987年、世界遺産に登録された。

 日本側は泰安市と文化、観光両面の交流を深めることで、富士山の世界文化遺産登録への機運を高める狙いがあり、中国側も泰山の日本での知名度を上げ、観光客を呼び込みたい考えだ。 【当時の紙面から】

(2007年11月13日付 山梨日日新聞掲載)
広告