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2022.2.18 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 2月 /

富士山レーダー「歴史的偉業」

記念プレート 米学会、贈呈へ

 昨年10月末、35年にわたる「台風監視の目」の役割を終えて廃止された気象庁の富士山レーダーが、米国の電気電子学会(IEEE)から「電気通信技術の歴史的偉業」と認められ「IEEEマイルストーン(道標)」と呼ばれる記念プレートが贈られることが17日分かった。

 国内では、「日本の十大発明」の一つとされ、世界中のテレビアンテナなどに使用されている故八木秀次博士らが1926年に開発した「八木アンテナ」の受賞(1995年)に次ぎ2例目。

 富士山レーダーは1964年に完成。従来の気象レーダーの3倍以上、約800キロ先の台風も探知できた。山頂で白く輝くドームは気象観測の象徴として親しまれたが、老朽化に伴い気象衛星「ひまわり」などに道を譲った。

 受賞理由についてIEEEは「3776メートルの世界で最も高い標高にあり、800キロの探知距離など最先端の技術を誇る気象レーダー」とし、プレートにもその趣旨が記される。 【当時の紙面から】

(2000年2月18日付 山梨日日新聞掲載)
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