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山小屋トピックス

◇充電式電源を配備(2023年)
 富士吉田市が、富士山吉田口登山道沿いの山小屋16軒にポータブル電源を配備。災害時の情報伝達手段を確保するため、発電機が使えなくなった場合に備える。配備したのは充電式のポータブル電源。スマートフォンは55回分、パソコンは12回分のフル充電が可能で、各山小屋に2台ずつ配備。山小屋の電源は石油による発電機でまかなっているが、富士山の噴火時には、噴石や火山灰などによって屋外の発電機が使えなくなる可能性がある。電源の喪失により携帯電話などで連絡や情報伝達ができなくなる恐れがあるため、非常用電源として配備。財源は富士山保全協力金を活用し、経費の4分の3を補助。

◇週末の宿泊は完全予約制に
 山小屋への宿泊は事前予約が基本。特に週末(金・土)および祝前日の宿泊は完全予約制となっている。


◇富士山山小屋 感染防止策に神経 (2021年)
 2年ぶりに山開きを迎えた富士山。登山客を受け入れる山小屋では従業員が食事の支度などに加え、新型コロナウイルスの感染防止策に気をもんでいる。例年以上に神経をとがらせる日々だが、従業員らは「常連客の元気な姿を見ることができて安心する」と充実感を漂わせる。富士山8合目の山小屋「白雲荘」では今夏、オーナーを含めた約10人が働いている。幼い頃から家族や友人と富士山に登り、美しい景色に魅了されてきたという女性は今年、山小屋のアルバイトに初挑戦。仕事は早ければ午前6時ごろから始まる。チェックアウトを終えた登山客の寝室スペースを掃除したり、間仕切り板の置かれたテーブルを除菌したりする。夕食のカレーの支度も午前中に進め、昼までには登山客を受け入れる準備が完了する。山小屋での生活を通じて水の貴重さを痛感し、食器などを洗う際に節水を心掛けているという。

◇富士山ポストカード人気 (2021年)
 富士山7合目の山小屋「日の出館」は、写真家としても活動する中村修代表(72)が撮影した富士山の写真を掲載したポストカードを販売している。標高2720メートルに位置する日の出館からは、晴れた日に神奈川県や東京都までを見渡すことができ、山小屋経営の傍ら写真を撮影している。富士北麓地域からとらえた厳冬期や早朝の富士山やダイヤモンド富士、特徴的な雲と共演した富士山の写真もある。ポストカードは数年前から販売。1枚100円で、富士山の全景を写した作品はお土産として外国人登山客から人気という。

◇コロナ収束願いアマビエグッズ (2021年)
 富士山吉田口登山道7合目の山小屋「鎌岩館」は新型コロナウイルスの早期収束を願い、災厄を払うとの言い伝えがある妖怪「アマビエ」をデザインした木札と手ぬぐいを製作した。アマビエは女性や子どもたちに喜んでもらえるようかわいらしいデザインにし、「疫病退散」の文字を焼き入れた。木札は縦9.5センチ、横3.5センチで400円。宿泊者には数量限定で縦6.5センチ、横3.5センチのサイズをプレゼントしている。手ぬぐいは縦90センチ、横35センチで3種類のデザインを用意した。いずれも1800円。鎌岩館で販売している。

◇感染症予防対策に係る基準 (2021年)
 山梨県と富士山吉田口旅館組合、富士吉田市は2021年夏の富士山開山に向け、新型コロナウイルスなど感染症予防対策にかかわる基準を策定。(1)来館者の感染症予防(2)従業員の感染症予防(3)施設・設備の衛生管理の徹底(4)チェックリストの作成・公表(5)感染症発生に備えた対処方針-を示している。詳細は山梨県庁のホームページに掲載。

◇山小屋アンテナ新調 (2019年)
 富士山の山小屋関係者らでつくる「富士スバルライン自主防災協議会」が、2019年夏シーズンの営業に合わせて無線機のアンテナを新調。噴火などの災害時に警察や消防などと円滑に情報交換するため、吉田口登山道の全山小屋に配備。アンテナは約60センチ。

◇山小屋の御来光紹介 (2019年)
 富士山吉田口旅館組合のHPで、組合加盟の山小屋から捉えた御来光の写真を紹介。HPでは5合目から8合5勺までにある山小屋16軒が、雲海のかなたに見える日の出を捉えた写真を掲載。

◇山小屋キャッシュレス化 (2018年)
 吉田口登山道の山小屋で、現金を使用せず会計できるキャッシュレス化が進む。海外で普及が進んでいることを踏まえ外国人登山者らの利便性を高めようと、富士吉田市が2018年度、モバイル決済端末の貸与事業を開始。佐藤小屋、鎌岩館、東洋館、日の出館、鳥居荘が導入済み。

◇「富士山事記」を発行 (2018年)
 富士山の山小屋や神社の関係者で構成する「富士山文化舎」が、富士山に関する情報を発信する冊子「富士山事記(ことふみ)」を発行。登山や植物、山岳信仰などの記事を掲載。A5判フルカラー、全10ページ。登山シーズン中の冊子には、救護所の開設期間や麓の病院の電話番号など登山に必要な情報を集約したコーナーを設け、富士山信仰にまつわるコラムや、山野草の紹介など幅広い話題を掲載。富士北麓地域の図書館や道の駅などで閲覧できる。

◇山小屋で初ISO取得 (2017年)
 「里見平★星観荘」が2017年、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を取得。国内の山小屋では初めて。山小屋から出るごみや灰、排水の処理手順、宿泊客対応などをマニュアルに定め、作業記録を残し、従業員に徹底する。

◇全山小屋にWi-Fi (2017年)
 2016年7月から、無料の公衆無線LAN「Wi-Fi」サービスを開始。2017年は山梨県側では全ての山小屋と5合目の総合管理センターなどにワイヤ・アンド・ワイヤレスが「富士山Wi-Fi」を20カ所、ドコモが「ドコモ富士山フリーWi-Fi」を25カ所、アクセスポイントを設置。設置期間は両社とも7月1日〜9月10日。

窓ガラス飛散を防止 (2016年)

 富士山の噴火に備え、吉田口旅館組合が2016年7月から、山小屋の窓ガラスに飛散防止のフィルムを貼る作業を始めた。2016年夏は3軒に施し、将来的にはすべての山小屋に設置する計画。富士吉田市が進める火山防災対策の一環で、噴火した際の噴石や震動で室内に窓ガラスが飛び散ることを防ぎ、宿泊者の安全を確保する。

◇防災備品を配備 (2015年)
 山小屋にヘルメットや防じんマスクなど登山者用の防災備品を配備。富士吉田市から補助を受け、ヘルメット、防じんマスク、ゴーグルを購入。5合目から8合目の全16施設に配備、突発的な噴火の際は登山者に利用。

◇「山小屋だより」 (2014年)
 吉田口環境保全推進協議会が山小屋の歴史などについて紹介する「山小屋だより」を発行。2014年度は1号につき山小屋1軒を紹介し、年度内に16軒分を発行した。2015年度は「富士山の自然」をテーマに火山、動植物などについて解説、発行。各山小屋で登山者らに配布。

 

◇山小屋の空室状況を公開 (2012年)
 富士山吉田口環境保全推進協議会は、各山小屋の空室状況を富士山吉田口旅館組合のホームページ(http://www.mtfuji.jpn.org/index.htm)で公開している。混雑する時期を避け、登山してもらう狙い。吉田口登山道の5〜8合目の山小屋16軒と、5合目の休憩所がある売店3軒について、7〜9月に日ごとの空室状況を公開。余裕がある場合が「○」、残りわずかが「△」、満室が「×」で表示され、予約状況が変わるたび更新される。

◇ツアー客に雷や風雨などの気象データ提供 (2010年)
 民間の気象情報配信会社と提携、登山ガイドらを通して各山小屋を利用するツアー客に雷や風雨などの気象データを提供している。

◇「山小屋ミュージアム」 (2010年)
 富士山の山梨側にある山小屋の名前の由来や、所蔵する資料などを紹介するパネル展「山小屋ミュージアム」が2010年にスタート。夏山シーズン中に各山小屋を会場に行われる“日本最高峰のイベント”で、休憩や宿泊で山小屋を訪れる登山客に好評。パネルは16ある全山小屋が1枚ずつ作成。外国人登山客向けに英訳も添えられ、夏山シーズン中に各山小屋が掲げている。

◇救護所やAEDを設置 (2007年)
 山梨県富士山7合目救護所(山小屋「鎌岩館」すぐ下)、富士山8合目富士吉田市救護所(山小屋「太子館」併設)を、シーズン中の一定期間設置する。また、7合目以上の山小屋のほとんどに自動体外式除細動器(AED)が設置されている。

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