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新倉山浅間公園(忠霊塔)

 山梨県富士吉田市の新倉山(標高850メートル)中腹にあり、1959年に整備された。富士山の麗姿と、市街が一望できる市内屈指のビューポイント。同所から仰ぐ富士山の風景写真は、海外の教科書などで、「日本の象徴」として紹介されている。

 公園の敷地面積は4万2924平方メートル。公園入り口からは398段の石段があり、総延長は約200メートル。120台収容可能の駐車場から石段か遊歩道を10分ほど歩くと、公園の中心である忠霊塔(戦没者慰霊塔)に着く。

 忠霊塔は五重の塔で、1962年に設置された同市のシンボル的な存在。高さは19.5メートル。大阪・四天王寺の五重の塔を参考に設計され、1959年から3年をかけ建立された。塔内には1015柱の戦没者の位牌が保管され、毎年9月に戦没者慰霊祭も開かれている。

 遊歩道のほか、あずまやトイレなども整備。ハイキングコースとしても利用され、憩いの場になっている。

 また園内には約650本のソメイヨシノが植栽されていて、富士山と忠霊塔との共演が楽しめる。同公園は、マツやヒノキ、ケヤキなどに囲まれた富士浅間神社の宮林などを借り入れて整備。

 インターネットやSNS(会員制交流サイト)の口コミで一気に人気が高まる。2015年に、フランスで発行されている訪日旅行客向けガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の表紙に採用されたことでも注目を集めた。

 同年、桜や紅葉の時季には大勢の人が足元が滑りやすい斜面に集まり危険性が指摘されていたことから、市が観光客の安全を守ろうと、柵などを取り付けた展望デッキを整備。その後、桜の見頃の時季には写真を撮影するために行列ができるほど混雑していたため、2021年7月から再整備(拡張工事)を進め、2022年1月中に工事完了。同年2月1日に一般開放。新たなデッキは広さ126平方メートルで、従来の5倍に。高さを変えて景色を楽しめるよう3~4段の段差を付けた。景観を損ねないよう茶系色にし、材質は再生木材を採用して環境に配慮。ライブカメラを設置できるスペースも用意。再整備には、インターネットを通じて資金を募る「ふるさと納税クラウドファンディング」で全国の8652人から寄せられた寄付金の一部を活用。

所在地

山梨県富士吉田市浅間2-4-1

駐車場

周辺に最大約1000台(日によって利用できない駐車場がある)

桜の見頃

4月上旬~中旬 (天候により変動あり)

紅葉の見頃

10月中旬~11月上旬 (天候により変動あり)


イベント情報

第8回新倉山浅間公園桜まつり
【開催期間】2023年4月1日(土)~4月16日(日)
【備  考】期間中、公園駐車場で「桜マルシェ」(キッチンカーの出店、物販)を実施。10:00~15:00。

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