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2019.7.09 所属カテゴリ: ぐんないスポット探訪 / 富士河口湖町 /

新倉掘抜史跡館(富士河口湖町)

江戸期の手掘り穴伝える

河口湖新倉掘抜史跡館

江戸時代に掘られたトンネルを今に伝える=富士河口湖・河口湖新倉掘抜史跡館

 富士河口湖町船津の「河口湖新倉掘抜(ほりぬき)史跡館」では、140年前に地域住民が手掘りで完成させた、かんがい用トンネル「掘抜」を見学することができる。

 同史跡館によると、河口湖新倉掘抜は、江戸時代に河口湖の湖水を新倉村(現富士吉田市)へ引くため、約170年間かけて掘り抜いた全長約3.8キロのトンネル。当時、河口湖周辺は増水による水害に悩まされ、新倉村は水に乏しかったことから工事が始まったという。

 トンネル内は高さや幅にばらつきがあるが、見学できる範囲は高さ2メートル、幅1メートルほど。同史跡館では当時の掘削作業の様子をマネキン人形で再現している。つるはしやハンマーなど、実際に使用された道具も並んでいて、水の通り道が点滅して光るジオラマもある。

 トンネルは現在、取水側は河口湖掘抜、出水側では新倉掘抜と呼ばれ、それぞれ富士河口湖町と富士吉田市の指定文化財になっている。

 ■所在地 山梨県南都留郡富士河口湖町船津4224-2

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