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2019.7.04 所属カテゴリ: ぐんないスポット探訪 / 都留市 /

月待ちの湯の句碑(都留市)

温泉漬かり芭蕉しのぶ

句碑

松尾芭蕉が月を見て詠んだとされる句が刻まれている句碑=都留市戸沢

 「名月の夜やさぞかしの宝池山」。都留市戸沢の温泉施設「芭蕉月待ちの湯」に設置された句碑には、俳人松尾芭蕉が1683年、谷村(現在の都留市)を訪れた際に月を見て詠んだとされる句が刻まれていて、観光客らにも評判となっている。

 宝池山とは正蓮寺の山号で、同市教委によると「今夜は名月の晩ではないが、この宝池山の月はなかなか素晴らしい。これが名月の晩だったら、さぞかし見事な眺めになるだろう」という句意。

 江戸の大火で家を追われた芭蕉が1683年、弟子を頼り谷村(現都留市)を訪れた際に立ち寄った正蓮寺で月を見ながら詠んだと伝えられる。

 句碑は2つあり、男女の露天風呂の一角に立っている。芭蕉月待ちの湯の完成に合わせて2000年7月に同市が建てたもので、このほかにも市内には芭蕉の句碑が10カ所ほど建てられている。同温泉によると、趣味で俳句を詠む訪問客からは句の由来についての問い合わせが多く寄せられるという。

 同温泉は「温泉を象徴する大切な句碑で、温泉に入りながら300年以上前の時代に思いをはせてほしい」としている。

 ■所在地 山梨県都留市戸沢874

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