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2020.2.26 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 社会・歴史 /

火山活動の活発化を物語る遺跡

 山梨県都留市大幡字久保地の久保地遺跡は、大幡川の左岸段丘上に立地。遺跡は宝小の敷地内を中心に広がる。

 1977年3月から1978年4月まで、同校校舎建築工事に伴い発掘調査が計3回実施され、縄文時代前期関山式期の住居跡や同時代中期初頭の五領ケ台式土器を含む住居跡など計35軒とともに、土偶、石器、甕、壺、鉢など数十個が発掘された。

 この調査で、久保地遺跡が関東地方と中部地方の特徴を持っていることが判明。同じ縄文土器といっても、関東地方の土器は縄目がはっきりしているが、中部・長野の土器は縄目がないという。久保地遺跡のものは、これら二つの特徴がみられるところから、ここが関東と中部との交流の場となっていたと分析。

 また、曽利式土器を伴う住居跡から多量の火山灰が検出され、同時代に富士山の火山活動が活発化していたことを物語る資料となっている。

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