1つ前のページに戻る

2019.7.03 所属カテゴリ: ぐんないスポット探訪 / 道志村 /

的様

頼朝が射た岩の目印

的様

 源頼朝が射たと言い伝えられている“的”が、道志川支流の室久保川上流にある。川床の花崗岩(かこうがん)に付いている白い模様のことで、水中に沈められた同心円紋の的のように見える。村内では「的様(まとさま)」と呼ばれてきたという。

 道志村誌では、かつて武道錬成のためにこの地を訪れていた頼朝が、現在の的場地区に櫓(やぐら)を建て、その上から1里(約4キロ)先の「的様」を狙って矢を射たとされている。

 また、この的様を洗うと大雨になり沢が荒れるといわれ、雨ごいの神としてあがめられたという。

 村によると、かつては上流から「一の的」「二の的」「三の的」と、10数メートル置きに3つの「的様」が並んでいたという。しかし、過去の台風の影響などで2つの「的様」が消えてしまい、現在は「一の的」しか見ることができないという。

 長又地区に残る「試し切り石」も村に残る頼朝伝説の一つ。頼朝が名刀で石を切り付けたところ、真っ二つに裂かれたという。道志の渓谷美で涼みつつ、伝説の地を巡ってはみてはいかが?

 ■所在地 山梨県南都留郡道志村大久保

広告