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2021.8.06 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 8月 /

聖徳太子の銅像が“富士登山”果たす

伝統行事 1日だけ復活

 富士吉田市新倉の如来寺に保管されている聖徳太子の銅像が3日、渡辺英道住職や檀家の手で富士山8合目に運ばれた。同寺によると、銅像は富士講の往時、夏山期間に富士山に祭られていたといい、1日限定で伝統行事を復活させた。

 銅像は聖徳太子が27歳の時に「甲斐の黒駒」に乗って富士登山をしたという伝説に基づき、1821年に富士講から寄進された。この日は35人が午前6時半に富士山5合目を出発。銅像は檀家が担いで8合目まで運ばれ、“富士登山”を果たした。

 8合目に到着し、山小屋「蓬莱館」前で行った法要では、銅像を安置して渡辺住職が読経し、登山者の安全や檀家の健康などを念じた。同日中に寺に戻した。

 渡辺住職は「1日だけだったが、当時のように登山者でにぎわう富士山を見せることができて良かった」と話していた。 【当時の紙面から】

(2009年8月6日付 山梨日日新聞掲載)
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