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2019.7.26 所属カテゴリ: ぐんないスポット探訪 / 都留市 /

駒橋発電所の落合水路橋(都留)

今も現役 れんが造り

駒橋発電所落合水路橋

 山梨県都留市古川渡の国道139号沿い、朝日川に架かる駒橋発電所落合水路橋は、桂川の水を同発電所に引くため、全長6.8キロの水路の一部として建設された。1997年に国の登録有形文化財に指定され、完成から1世紀以上たった今も現役で役割を果たしている。

 東京電力によると、水路橋は1907年に同社の前身である東京電灯が建設。使用材はれんがとコンクリート。当時はコンクリートが貴重で、足りない部分を周辺の畑土を焼いたれんがで補った。

 長さ56メートル。3つのアーチで川を越え、さらに4つの小さなアーチが連なっている。上部には幅約5.7メートル、深さ約3.7メートルの水路があり、毎秒最大25立方メートルの水が流れる。

 朝日川と菅野川の合流点付近には、両川の水をくみ上げるためのポンプ所があり、渇水時に利用している。付近は立ち入り禁止だが、外観は公道沿いなどからフェンス越しに見ることができる。

 大規模なれんが造りの水路橋が残るのは全国的にも珍しいという。アマチュアカメラマンやスケッチをする人が訪れることが多く、水路橋の歴史を記した案内板を2008年に設置した。

 ■所在地 山梨県都留市古川渡字落合

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