ふじさんミュージアム
富士の文化を映像で体感
山梨県富士吉田市上吉田。1979年に「富士吉田市郷土館」として開館。その後増改築を行い、1993年4月に「富士吉田市歴史民俗博物館」として開館。2015年4月に再度の改修工事を終え、リニューアルオープンした。リニューアルに伴い、愛称「ふじさんミュージアム」とロゴマークが決まった。
同館は「見て、体験して、利用する」施設として、最新の映像技術を駆使し、富士山の歴史や信仰などを解説。館内は常設展示室、企画展示室、学習室、ふじさんラウンジ、ミュージアムショップなどなどからなる。
展示でひときわ目を引くのが、2000分の1のサイズの富士山模型とスクリーンに映像を投影する「ヘリテージ富士」=写真下。高所からの目線で富士山の四季を体感したり、噴火の歴史や世界文化遺産の構成資産を学んだりできる。
富士山信仰の起源と変遷、上吉田地区の御師町、吉田の火祭りなどのテーマごとの展示でも、映像を使って富士山信仰の歴史や文化を疑似体験できるよう工夫。富士山噴火とともに人々が生活を営んだ縄文から平安時代の歴史、織物文化などを紹介するコーナーもある。
今昔の富士登山の様子を紹介するタッチパネルなどもある。富士山に関するトピックスなどについて、映像で疑似体験しながら学ぶことができる。
写真展や町内の遺跡で発掘された出土物の展示など、年間を通じて様々な企画展や講座も開かれる。さらに、図録や叢書などの出版も行っている。
施設のバリアフリーやユニバーサル化にも取り組み、映像の解説には手話が流れるようにした。展示の説明には英語併記を進めていて、音声ガイド(4カ国語)も導入した。ロビーでは、富士山関連グッズやネクタイなどの地場産品を販売する。
なお、附属施設として敷地内には、国指定重要文化財の小佐野家住宅を復元した「御師住宅」のほか、県指定文化財の「旧宮下家住宅」と市指定文化財の「旧武藤家住宅」が移築されている。また、上吉田3丁目にある国指定重要文化財の「御師 旧外川家住宅」も附属施設である。
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2023年4月2日、富士登山の景色を仮想現実(VR)で楽しめる映像展示室「ふじさんVRシアター」がオープン。ドローンと360度カメラを使った映像を投影し、富士登山を疑似体験できる=写真上。 麓からの山頂までの登山者目線の景色や、山中湖や河口湖から見える富士山の遠景を室内の壁、床一面に投影。視覚だけでなく、四季折々の富士山の風や、森林の香りも感じることができる。上映は毎時15分と45分からで、時間は12分間。最終上映は午後4時45分。ミュージアムへの入館料のみで体験できる。
所在地
◇山梨県富士吉田市上吉田東7-27-1
開館時間
◇9:30~17:00 (最終入館は16:30まで)
入館料
◇大人:400円、小中高生:200円(御師旧外川家住宅との共通入館券)
※団体割引などあり
休館日
◇火曜日(祝日を除く)、年末年始、臨時休館日
アクセス
◇【電車・バス】富士急行線富士山駅から路線バス山中湖方面行きで「サンパーク富士」下車
◇【車】中央自動車道河口湖ICから国道139号、138号を山中湖方面へ
東富士五湖道路山中湖ICから国道138号を河口湖方面へ
イベント情報
富士山世界遺産登録10周年記念企画展「富士山のおふだの世界」
【開催概要】千点以上所蔵している富士山信仰のお札とお札を摺るための版木の中から代表例を展示し、富士山信仰の世界を紹介。
【開催日程】2023年6月21日(水)~9月25日(月)
【開催会場】同館企画展示室