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2021.8.31 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 社会・歴史 /

御輿に子供の健康願う

 山梨県山中湖村にある山中諏訪神社の秋の例祭「山中明神安産祭り」。毎年9月4日から9月6日に開かれる。

 山中諏訪神社は、別名山中明神とも呼ばれ、祭神・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)は安産や子授け、子育ての神として信仰され、妊婦や母親たちが御輿(みこし)を担ぐとご利益があるといわれている。

 4日の「宵祭り」には、御輿への御霊(みたま)うつしが行われ、お旅所までの村内を練り歩く。

 5日の「本祭り」には再びお旅所から神社までを御輿が歩き、妊婦や生まれて間もない子を持つ女性らが、ご利益を願って御輿にすがりつこうとする光景が見られる。御輿は神社の御神木3周、行きつ戻りつしながら円を描く。後退するのは「祭神が少しでも長く、この場にいられるように」という願いの表れだという。白装束の担ぎ手は50人と決められ、約700軒の氏子が順番に担当する。女性は正装の着物に足袋やはだしで参加する人も多い。妊婦が転んだりしないように、家族も列に加わって守る。

 6日の「後祭り」には、諏訪明神前土俵で奉納相撲、2年に1度稚児行列も行われる。

 2021年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「安産祭り」の御輿担ぎ(御輿渡御)の中止を決定。昨年同様9月4、5の両日に神事のみ行う。

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