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2019.8.01 所属カテゴリ: 富士山味グルメ / 地域グルメ /

都留のワサビ

 富士山の北東に位置する都留市夏狩。岩清水が滴る山の斜面に沿って、ワサビの棚田が広がる。引き込まれた清れつな水が、きらめきながら流れ落ち、心地よい水音が響く。

 夏狩地区にある「菊地わさび園」は、1918年の創業以来、富士山の湧水でワサビを栽培している。約7千平方メートルの段々畑に、毎分約2トンの水が湧き出る。畑の周りの溶岩のあちこちから水が流れ出ている。水温は12-18度に保たれ、水量は年間変わらず、1年中、ワサビを収穫できる。

 湧水で育つワサビは、甘みが強いのが特徴。香りもよく、さわやかな辛さが口に広がる。また、消費者が安心して食べられる、安全でおいしいものを提供したい、と19年前から無農薬栽培を続けている。

 収穫したワサビは、根についた泥を湧水できれいに洗い、親根は薬味の本ワサビとして東京の市場に出荷。小さな根、茎、葉は一晩以上塩漬けにしてアクを抜いた後、細かく切断し、酒粕、砂糖、塩を混ぜ合わせ、わさび漬けに加工。中央自動車道のSAや富士北麓の道の駅、土産品店などで販売されている。
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