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2018.8.31 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 登山 /

2018富士登山者アンケート[3]<混雑緩和策>

 登山道の混雑を緩和するため、望ましい抑制策を複数回答で聞いたところ、「入山の事前予約制」が48.0%で最も多く、次いで「入山料の強制徴収」の45.0%だった。いずれも昨年とほぼ同様の結果を示した。

 「5合目への車両乗り入れ規制の強化」は31.5%で、昨年の23.5%を上回った。「登山時間帯の制限」(28.5%)、「ガイド同行の義務化」(13.5%)、「登山講習の義務化」(11.5%)と続いた。

 「その他」は7.5%。東京都新宿区の男性(41)が「登山経験の少ない登山者の制限」を挙げたほか、渋谷区の男性(60)は「外国人向けの看板設置などサービスの強化」を求めた。「教育、啓発活動」「ツアー規制の強化」などの意見があった。

 富士山世界文化遺産学術委員会は吉田口登山道の1日当たりの望ましい登山者数の上限について、4千人と設定。富士吉田市の堀内茂市長は今夏に上限を超える日があった場合、来年以降は入山規制などを検討すべきとの見解を示していて、混雑する前日に富士山有料道路(富士スバルライン)の営業を短縮することなどを具体策に挙げている。

 登山者が集中する「混雑日」を避けて快適な登山を楽しんでもらおうと、山梨、静岡両県が昨年から製作している富士山の「混雑予想カレンダー」について聞いたところ、70.5%の登山者が「知らない」と回答。「知っている」(29.5%)を大きく上回った。

 カレンダーは、富士山の登山者による「渋滞」を緩和するため、チラシや県などが開設している富士登山オフィシャルサイトで紹介。過去の登山者数のデータを参考に、「特に混雑」「混雑」「やや混雑」「平常」の4段階で予測し、混雑時期を避けた登山を呼び掛けている。

 富士山への登山日を決定する際に何を重視するか聞いたところ、「天候の良し悪し」が41.0%で最も多く、「仕事や学校が休みの日」が33.0%で続いた。「混雑の有無」と答えた人は17.5%だった。
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