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「富士山」を満載、観光列車運行

富士登山電車 富士急行開業80周年に合わせ、工業デザイナーの水戸岡鋭治さん(東京)がデザインした観光列車「富士登山電車」。2009年8月、富士急行線に登場。

 同社の前身「富士山麓電気鉄道」が80年前に運行を開始した時の車両「モ1号」と同じ、えんじ色を明るくした「さび朱色」を再現。外装には富士山をかたどった水戸岡さんデザインのエンブレムが描かれている。

 2両編成。1号車は「赤富士」(48席)、2号車は「青富士」(42席)の愛称で呼ばれる。車内の床や荷だな、日よけ、つり革は木製で統一。座席の背もたれやテーブルは、富士山の曲線をイメージした設計になっている。座席は展望席のほか、ソファやボックスタイプを用意、ゆっくりと富士山を眺めることができる。また円形の「富士見窓」や幼児が中に入れるベビーサークル、富士山に関する本を並べる本棚を設けるなど遊び心にも満ちている。さらに車内では、富士急行線沿線の地場産品を展示するほか、富士急行線グッズの販売も行う。

富士登山電車 2010年3月のダイヤ改正で快速列車になり、停車駅は、大月、三つ峠、下吉田、富士山、富士急ハイランド、河口湖に。

 2020年3月のダイヤ改正で、富士登山電車車両に一般車両を連結して各駅停車の運転となる。

 富士登山電車車両は予約定員制で乗車券のほかに着席券200円(大人・小人同額)が必要。一般車両は乗車券のみで利用できる。運行本数は1日2往復。木曜日(祝日を除く)と車両点検日は一般車両(全車自由席)で運行。

 電車には客室乗務員が乗務し、車窓や沿線の案内などを行う。また、富士山をはじめ沿線の景勝区間で徐行運転を行ったり、下吉田駅で電車や富士山をバックに記念撮影ができる時間がある。

 新型コロナウイルス感染症の拡大状況を受け、2021年3月現在、運行を休止している。

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