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意識、身を守る自信


■「身守る自信ない」75%

 アンケートで富士山噴火に対する意識を聞いたところ、「いつ噴火してもおかしくない」との回答が51.0%(102人)に上り、登山者の半数が突発的な噴火を含め緊張感を持って受け止めていることが分かった。一方、突発的に噴火が起きた場合、「身を守る自信がない」との回答が75.0%(150人)に上った。理由は「避難場所が分からない」「急な噴火ではどうしようもない」などが目立った。「身を守る自信がある」との回答は3.0%(6人)にとどまった。

 噴火に対する意識は「いつ噴火してもおかしくない」に続いたのが、「いつかは噴火するが、今はしない」で45.5%(91人)。「噴火するはずがない」は2.0%(4人)にとどまり、大半が富士山噴火の危険性を認識していた。

 また、噴火した場合に身を守る難しさを登山者が認識していることも浮き彫りになった。突発的に噴火が起きた場合、身を守る自信について「分からない」との回答が22.0%(44人)。「自信がない」と合わせると97.0%(194人)に上った。

 「自信がない」理由は、「身を守りようがない」(神奈川県の女性26歳)「どう考えても逃げ切れない」(大阪府の女性57歳)などの声が目立った。また「(ヘルメットなどの)装備がない」(千葉県の男性29歳)「避難場所を知らない」(茨城県の男性18歳)など、事前の準備と情報収集の不足を理由に挙げた回答もあった。

 多数の犠牲者が出た2015年9月の御嶽山(長野、岐阜県)噴火も登山者の記憶に新しく、「御嶽山(の噴火の様子)を見ると逃げる自信がない」(宮城県の男性36歳)との意見もあった。

 「分からない」の理由は、「体験したことがない」(長野県の男性57歳)「起きてみないと分からない」(静岡県の女性23歳)など。経験のない災害への戸惑いがみられた。


 【富士山噴火 登山者調査】
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