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2019.4.20 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 4月 /

河口湖大橋が開通

 河口湖大橋が開通した。自然にとけこむように、ブルーグレーの橋。ゆるやかなカーブ、2車線で延長575メートル。開通式は4月19日午前10時半から行なわれ、神事のあと、田辺知事ら5人がテープを切った。

 富士北ろくの拠点、船津浜の交通渋滞が緩和され、県営富士山有料道路に車はスムーズに流れていく。新しい観光ルートができた。

 開通を祝って、花火が打ち上げられ、大型汽船、ボートによる水上パレードが繰り広げられた。渡りぞめには地元河口湖町のお年寄りも招待された。また、産屋ケ崎の伝説にあやかって、ミス日本のコノハナサクヤヒメ、昨年度ミス着もののイワナガヒメもしずしずと渡った。午後1時から供用開始。1時間で600台が通過、県企業局では「1日2600台を推定しているが出足はよい」と満足そう。

 昭和43年1月に着工したが、未知の湖底のヘドロとの戦い、硬質の溶岩を掘削するなど悪条件の中で進められ、ようやく完成した。工事の安全を期すためにも研究を続けながら工法変更も行われた。総事業費は10億5000万円。無事に完成し、建設にあたった株式会社間組をはじめ事業主体の県企業局など関係者の喜びはひとしおだった。

 この日は県営富士山有料道路のゲートぎわに建設された富士ビジターセンターの完工式もあわせて行なわれ、完成を祝った。 【当時の紙面から】

(1971年4月20日付 山梨日日新聞掲載)
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