1つ前のページに戻る

富士山世界文化遺産・構成資産『忍野八海・銚子池』

 山梨県忍野村。南から東に曲がり小川に流れ出ている池の形が、柄の長い「ちょうし」に似ていたことからこの名前が付けられたという。池をのぞき込むと、八海で唯一、底から水が湧いているのが砂の動きで確認できる。池の面積は79平方メートルで八海の中では6番目の大きさ。

 花嫁がちょうしを抱いて池に身を投げ、それからしばしば美しい花嫁の姿が池の底に見えたという伝説がある。池のほとりには、花嫁の悲しい心を表現した「くめばこそ銚子の池のさはぐらんもとより水に波のある川」という和歌が彫られた石碑も残っている。

 八海巡り4番目の霊場で八大竜王の中の一体、和脩吉竜王が祭られている。道者は忍野八海をめぐり、身を清めてから富士山に登ったといわれる。
広告