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富士山世界文化遺産・構成資産『吉田胎内樹型』

 山梨県富士吉田市。937(承平7)年の富士山噴火の際に形成されたとされる。樹型内部があばら骨や乳房のように見えるため、人体の内部にたとえて「胎内」と呼ばれる。登拝の際、富士講信者は胎内樹型に入って身を清め、翌朝出発した。

 1892年に富士講信者が整備し、巡礼の場となった。1929年には国の天然記念物に指定された。内部には浅間大神の化身で、富士山の祭神でもある木花開耶姫がまつられている。

 「冨士山北口御師団」が管理していて、一般公開はしていない。近年は毎年4月29日に「胎内祭」が開かれ、富士講信者が「お焚上げ」をして富士登山の安全などを祈願している。胎内祭のときは観光客も内部を見学できる。
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