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2020.12.05 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 文化・芸術 /

富士に鷹図の化粧まわし

 山梨県甲府市出身の日本画家・望月春江(1893-1979年)によって富士山と鷹が描かれた、鳴沢村出身で戦前に活躍した力士・富士ケ嶽(1909-1982年)の化粧まわし。

 富士ケ嶽(本名・渡辺孝一郎)は富士ケ根部屋の力士で、1931年初土俵。身長190センチの恵まれた体格を生かし、名横綱・双葉山が69連勝を続けていた1937-1938年ごろが全盛期。最高位は前頭3枚目。同門の先輩・男女ノ川の太刀持ちを務めたほか、弟弟子の東富士を横綱に育て上げた。1945年11月に引退、富士ケ根親方を襲名。定年後は東京都墨田区で保育園を経営、「ガリバー園長」として親しまれた。

 化粧まわしは1935年制作、富士ケ嶽が幕内土俵入りの時に使っていた。富士山をバックに鷹が飛んでいる雄大な図柄。絹地に直接、顔料で絵が描かれ、隅には「春江」と入っている。1984年に富士ケ嶽の遺族が鳴沢村に寄贈。村で保管していたが保存環境を考慮し、2012年に県立美術館へ寄託した。

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