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2018.12.02 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 12月 /

盛大に開場式 富士五湖国際スケートセンター

 富士山ろく吉田―船津間の剣丸尾に富士急行が工費3億円を投じて建設していた富士五湖国際スケートセンターの開場式がどしゃ降りの1日盛大に行われた。式は午後1時から鉄筋建て1000平方メートルのスケートセンターに約800人の客を招いて開き、堀内社長のあいさつに続いて日本スケート連盟の竹田恒徳会長、天野知事、野口県体育協会長、堀内富士吉田市長など関係者が祝辞を述べ、堀内社長の孫娘がテープにハサミを入れて式を終わった。

 このあと長久保文雄、榛葉重喜、溝尾武夫さんら男子選手6人と高村良子(吉田高3年)、浜文江さんら女子一流選手など12人がリンクで初すべりの妙技を見せ、われるような拍手をあびた。続いて室内で日活俳優浜田光男さんや歌手の東郷たまみさんなど芸能陣のアトラクションと自衛隊音楽隊の演奏が2時間にわたってくりひろげられ、参観者を喜ばせた。

富士をながめてゆうゆう滑れる

 3日から営業をはじめるこのマンモスリンクは国際規格に定められた400メートル標準トラップの二重滑走路を持ちリンクの幅は12メートル、氷上面積は4920平方メートル。富士山をみながらすべれるというのが特徴。このため屋根もつくらず野外の自然のだいご味を満喫しながらのスケートリンクで、日本でも他にない模範的なリンクだと会社側は自慢している。来年はホッケー、フィギュア練習場もリンクの中央につくり、300人を収容できるユースホステルも付近に建設するという。同リンクだけでことしは20万人を京浜方面や県内から誘致する計画で付近に東京から直通電車でじかにリンクにはいれるようにハイランド駅も新設された。 【当時の紙面から】

(1961年12月2日付 山梨日日新聞掲載)
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