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2018.11.21 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 11月 /

小桜威鎧は国宝 富士は特別名勝に指定

 文化財保護委専門審議会は20日午前10時から上野国立博物館で総会を開き、第3次国宝138件、特別史跡名勝天然記念物10件、重要文化財建造物10件の指定ならびに助成すべき無形文化財として5件の選定を内定、22日の保護委員会で正式に決める。本県関係は次の通り。

 ▽国宝、工芸の部=小桜威鎧(東山梨郡塩山町菅田天神社)▽特別名勝=富士山(山梨県、静岡県)▽天然記念物=「橋立の大杉」の解除(東八代郡一ノ宮村)

 菅田神社所蔵の小桜威鎧は武田家家宝楯無の鎧といわれ大正10年武田四郎勝頼が天目山で討死した時従士が持ち帰り、菅田神社へ奉納したと伝えられる、鎌倉時代の鋳金工業の優れた芸術品であり、明治28年4月4日に国宝に指定されたが、今回文化財として再指定に内定したもの。また橋立の大杉は大正13年天然記念物指定となったが枯損により指定解除となり富士山は大正13年山ろく一帯が仮指定となったままになっていたのを自然の姿を保護しようという点で本指定することに内定した。【当時の紙面から】

(1952年11月21日付 山梨日日新聞掲載)
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